
朝早くからおデン様はご機嫌上々で「えい! えーいっ!!」(中に入れるのじゃ!) と大声を出し、パパに蚊帳をめくらせます。のしのしパパを踏み越えたら、ママにコニョコニョしてもらい、いつになく丹念にご褒美の顔舐めをします。ジャリジャリ顔中を舐めまくられ、ママはすっかり目が覚めてしまいました。「ありがとーね。もー充分だからね」「遠慮しなくても良いのじゃ」「もうホントにいいからね」ママに引き剥がされたおデン様は、ちょっと不満そうに、またのしのしとパパを踏み越えて、蚊帳から出てお行きになりました。何度も踏まれてパパも眠れません。

昼間はママの使っていた色鉛筆にまとわり付き、カジカジしたり芯を折ったりして元気に遊びます。困ってしまったママは削りくずを渡しました。

しばらくの間それで一人楽しく遊んでいたおデン様は、ダンゴ君が見に来て羨ましそうにしていると、鼻と鼻を合わせて「お前にやろう」とおっしゃいます。

ダンゴ君は天にも昇る心地です。誰にも取られないように、一日中片時も離さず削りくずを持ち歩き、おデン様にいただいたシアワセを噛み締めていました。

お昼寝から目覚めると、いつもなら怖い夢を見たといって大泣きするおデン様ですが、今日は何か面白い夢だったようで「乳母! 乳母っ! あのなっ⋯」長いことママを追いかけて話し続けていました。

おデン様のご機嫌麗しい日には、オス達もみんな嬉しそうなのです。
2017-05-01 22:04