204.スタートリック・チームの危機!

「最近チームにたるんだ者が見受けられ、正体に気付かれそうな事態も発生しています」「我々は私一人のフリをしてこの家に居候しているのですから、本当は何匹もいると悟られては困るのです」

「へぇぇ。そのおマヌケは誰だっちゃ」「クスさん知っとる?」

「お前じゃないのか? アン・ワン」

「よぅ! 白玉鳩子ちゃん」「誰が白玉鳩子なのよっ!」「オイラが添い寝してやるっちゃ」「あんたガンちゃんじゃないでしょ」「なぁに言ってるっちゃ。グフフ殿下に決まってるっちゃよ」

「バカかオメーは!! グフフ殿下は自分で殿下とは名乗らんわい!」「親父だってアブねーだっちゃよ」

「オラも一緒に寝るずら〜」「わしに寄るんじゃねーだ! 地球猫めっ!」

「ほおぉ。ワン・アンもアン・ワンも、親子揃って能天気ですなぁ」「お言葉ですが、タバ様にもお気を付けいただきたいものです」

「クンクンクン。匂いは同じみてぇだな。ドンごろーそっちはどうよ?」「尻尾はガンちゃんに見えるだよ」「やめないかお前たち。調べてもボロは出さないぞっ」

「そういうエン・オンだって、この家のPCで勝手に宇宙メールを出すのはマズイでしょう」「えっ!? 僕がメール打ってるって何で分かったのですか?」

「家のニンゲンに見られたらどうするのだ!」「グルル殿下こそ目が宇宙仕様に戻っちゃってますよ」

「とっくにバレてんのにな〜」「今さら何をモメておるのじゃ」

「げっ!」「えっ!」「へっ!」「ひっ!」

「まさか私が宇宙猫だということまでは⋯」

 モチロンみんな知ってますよー。

2019-03-07 22:21

163.スタートリック・フォースに覚醒編

 シワワン星猫のガンちゃん(グフフ)は、地球の環境に適応するために、毎日ママの手から愛情フォースを吸って、エネルギーを補給しています。

「なぁアン・ワン」「わしも一度で良いから地球人を吸ってみたいんだがのぅ」「わっ親父!?」

「また突然出て来て何さ」「試してみたきゃ奥さんに頼めばいいっちゃ」「オイラ達見分けがつかないんだからさー」「そうかのぅ」

「グフフ殿下の義母上様。お願いしてもよろしいかにー?」

「おぉぉ!これが地球人の味か」「たまらんのぅ」

「奥さーん!次こっちも頼みまーす」「さっきやったって?あれはオイラじゃないっちゃ」

「うぶぶ うぶぶ ちゅばちゅばっ!」「たまらんっちゃ〜」

「義母上様。私もチュバりたいのですが⋯」「いえ今日は一度もしていませんよ」「本当です」

 ガンちゃんはママに「いい加減にしなさいっ!」と怒られてしまいました。落ち込んでいます。

「オレが慰めてやるから元気出せよ」「うえぇぇぇ!」

「わしはワン・アンだっちゃ!」「へっ!? 」「???」

※登場人物はカテゴリー「ガン」で確認して下さいねっ。

2018-07-05 23:57 

152.スタートリック・闘魂編

「こらアン・ワン!」「グフフ殿下(ガンちゃん)にしっかりお使えしとるかにー?」

「え?ワン・アン!?(アン・ワンの父)」「いきなりどこから現れたのですか?私はグフフですよ」

「偉いぞアン・ワン」「おみゃーも成長したのぅ」
「侍従兼影武者は決して自分が偽者だと悟られてはならん!」「 たとえ相手が親でも王子だと言い張るっちゃ」「いえ私は本当にグフフなので⋯」「偉い! 偉いぞっ!!それでこそ侍従だっちゃ」「ちが⋯私は⋯」

「これから宮殿10周の走り込みをするっちゃ! 」「ですが⋯」「もっと体を鍛えんと王子を守れんでにー」「だからホント⋯」「行けっ!アン・ワンッ!」

「行くんじゃー!!」「わーー!」

「もっと早く!」「走れ! 走れーー!」

「わーーっ!!」「なんだ?なんだよ!」「どしたの?」

「走れぇぇっ!」「行けぇぇっ!!」

「何事じゃ?」「なんか分かんないけど走れって」

「わーーっ!?」「なんですかぁ?」

「きゃーー!」「何なのでござるか!?」

「拙者は何故走ってるのか分からんのでござるー!」

「アン・ワンッ!わしゃ時々おみゃーを見に来るでな」「その調子でしっかり鍛錬しておくっちゃ!」「気を抜くんでにゃーだよ!!」

※ワン・アンは王宮随一の武者でありグフフ王子の乳母です(ガンザニア王朝では王子の乳母はオスが務めます) 詳しい猫間関係は「スタートリックシリーズ」でご確認下さい。

2018-04-25 20:21 

116.スタートリック外伝

「久しぶりだにー。アン・ワンだっちゃ」「えぇっ? 何度も出てるのに覚えてねぇのけ? グフフ殿下の侍従のアン・ワンだっちゃよ」「ここのおばちゃんもオイラ達の見分けがつかねぇけど、ちゃんと見とりゃ分かりますよなぁ 殿下?」

「わたしはタバ・ネルダス侯爵ですが、何か⋯?」「あ、すんづれいしますた。こっちゃが殿下でしたな?」

「俺はクス・ネルダスだよ。タバの父親さ」「え? するとあちゃらが殿下だかね?」

「このたわけもんが!!」「 わしゃオメーの親父のワン・アンだがや!」「ひぇ〜〜っ! 親父ここで何しとるっちゃ??」「ブルル殿下のお供で来たっちゃ」

「私はブルルじゃなくてグルルですけどね」「えぇ〜〜っ!?」「グフフはどこですか?」

「僕はグルル殿下の侍従のエン・オンですよ」

「わたしはタバ・ネルダスですっ!」

「俺はクス・ネルダスなんだって!!」

「グフフ殿下どごさ行ってまったっちゃ〜?」

 その頃グフフ(ガンちゃん)は地球のお友達と爆睡中だったのでした。

※スタートリック辺境編で登場人物を確かめたい方はこちらです。

2017-09-11 21:30 

80.スタートリック辺境篇

〇前回までのあらすじ (常連の読者さんはもう驚かないですよね?) 
 シワワン星ガンザニア王国の96番目の王子「シャブリ・ペロン・グフフ・ベローチェ」は、学問・武道共に歴代王子の中で最高の成績を修め、伝説の英雄“ガンザー”の再来と呼ばれていた。しかし宇宙の平和を案ずる父王は、王子達を次々大使として他星に送り、グフフを次期王の候補として王宮に残す嘆願を認めなかった。さらにグフフの赴任先として選ばれたのは、天の川銀河の最果ての星「地球」だった。その未開の地では、着陸誘導システムが何者かに破壊されており、墜落事故によりグフフは侍従と離れ離れになる。

〇登場人物紹介

 ガンザニア王ガルル

「すべての王子は、宇宙の平和に尽くさねばならぬ。例外は認められん!」

 王妃ウルル

「でもあの子はまだ幼いのですよっ!」

 実権を握る第3王子グルル

「王家の安泰の為には たとえ子供といえども、反乱分子となり得る者を置いてはおけません」

兄に反感を持つ第21王子ブルル

「王宮は魑魅魍魎だらけなのさ」

王子達の指南役の第4王女パルル

「グフフはここに残すより遠方に行かせた方が安全なのです」

〇第80話 (ご存知とは思いますが、あと79話は探しても見つかりません)

 森の中をさまよったグフフは山賊に取り囲まれるも、その首領クス・ネルダスはお前は自分の子供とそっくりだと言う。

「これでも俺は男爵と呼ばれていた男なのさ。盗癖がたたって城を追い出されたが、息子のタバは女王の信頼が厚く、侯爵の位を授かったんだ。今では諸侯会議の議長だぜ」「あんた困っているならタバの所に案内してやるよ」

「かたじけない。私はどうしてもこの星の王にお会いして、和平協定を結ばねばならないのです」「そのタバ様がお仕えしているのが、この星の女王様なのですね」
「コノホシっちゅう土地は知らんが、スットコランドの女王だよ。デニース様に聞けば何か分かるさ」
 クスと共に森を抜けて城に向かったグフフは、悲鳴を聞きつけ若い女性を救った。

「お嬢さんご無事ですか?」「ネルダス様!? アタチは大丈夫だけど女王陛下が心配よっ!」「城に急ぎましょう!」
 つづく⋯。

 ※女王デニースとネルダス侯については こちらをどうぞ「スットコランドストーリー第67話」

2017-04-03 19:05