238.スタートリック・王子の守護者

「わしはワン・アン」「グフフ殿下の乳母を務めた者だっちゃ」ガンザニア王家では、乳母はボディガードを兼ねて、屈強な武者が務めるんだったわね。「わしはグフフ殿下をお守りする為に、息子のアン・ワンを殿下の侍従兼影武者に据えて、子猫の頃から鍛えてきたんじゃよ」

「こらアン・ワン! しっかり鍛錬しておるかに?」「あ、いえ、私はグフフ⋯」「そうだアン・ワン。たとえ身内に聞かれても自分は殿下だと答えるのだぞ」「私はちが⋯」「その調子だアン・ワン! どのようなことがあっても絶対に殿下のフリを続けるのだ」「だから⋯」「行けアン・ワン! 」

「走るのだー! 鍛えるのだー!!」

「わーーー!」

「息子は阿呆で手こずったものの立派な武者になりましてにゃ」今のはホントにアン・ワンかしら? 「わしが二人を育てたんよ。見れば分かるがや〜」

「ほれ。右が殿下で左がアン・ワン」「比べれば全然違うっちゃよ〜」右がクス・ネルダス男爵で左がタバ・ネルダス候だって。「それはその⋯わしゃ武道が専門だからじゃに」「⋯ここでも警備の者を訓練しておりましてにゃ」

「こら! しっかり戦わんか!」「せせ、拙者は呪術で戦うのでござるよ」

「地球の技はその程度か!」「うわぁ! 宇宙カンフーだぁ」

「この程度でまいるとは軟弱な忍者め。しっかりするっちゃ」「う〜〜」

「殿下に無礼を働く奴を 懲らしめるのもわしの仕事!」

「寝る時も薄眼を開けて 警戒を怠らないだっちゃ!」

※この物語はフィクションで、写真に写っているのは全部ガンちゃんですからねっ。

2019-10-17 20:31