20.恐怖の歯科医院

 その昔ある大学病院の歯科は、いつもとはまったく違う騒然とした雰囲気に包まれていました。患者として来ていたママは、慌ただしく器具やカルテを整えたり、助教授の指示を仰いだりするインターンの先生達を見て、どうしたのかと思いました。
 程なくして「財前教授の回診です!」(古いんだってば) のような声が掛かり、広い部屋の中は嘘のように静まり返りました。
 ママは歯科用椅子に横になっているし隣のブースとはパネルで仕切られているので、向こうの様子は見えません。だんだん近づいて来る大勢の足音だけが響いて来ます。やがて頭の上で「この患者さんは?」などと誰かが言って、説明をするママの担当の先生の顔が、極度の緊張に引きつります。そして次の瞬間、ママも引きつってしまいます。
「ちょっと見せて下さいね〜」と突然目の前に現れた教授は、キューピーさんをジジィにしたみたいなおっさん!?
 真面目な医学用語の会話が続く中、ママは涙目になりながら笑いをこらえました。何とかやり過ごしましたが、ファンキーな顔の方が歯医者さんなのはどうなんでしょうか? (今はどの医院でも顔にタオルなどを掛けてくれますよね)
 ちなみに本文と写真には何のカンケイもありません。

 手の大きい人も困ります。ママが以前に診てもらった先生はすごく大柄。
 奥歯のチェックに手を突っ込むとママは「ほげーーっ!!」さらに奥を診るので白目をむいて「うえぇぇぇっっ!」二度と行きませんでした。

 いずれにしても歯医者さんは皆ヒアリングの天才です。
「大丈夫ですかー?」「はいほふふら はりはへん」「痛いですか?」「はがが かふいんへふ」「どうぞー。鼻かいて下さい」そもそも口に器具を突っ込まれている人に質問をするのは何故なんでしょう。

 猫も歯を磨いた方が良いそうですが、ゴンゴン達がかじったり舐めたりしてるのは、実は掃除用のブラシなんです。これでも少しは効果有るんですかねー?

2016-11-11 20:00