350.哀しみのゴンザレス

※タイトルに意味はありません。

 ゴンゴンはあまりにもママの邪魔ばかりするので、自分がイタズラしていたガムテープを、頭に貼られてしまいました。

 ゴシゴシして剥がそうとして、余計しっかりくっつけてしまったようです。

 猫ドリルでプルプル振り落とそうとしても、もちろん取れません。

「何かあったんですかぁ?」「どうしたのですか?」ダンゴ君とガンちゃんが様子を見に来ました。

「こっ⋯これは⋯」「未知の寄生生物ではありませんか!?」「体内に侵入して乗っ取るエイリアンですね!」違いますよっ! 脅かすのヤメなさい。

 コバンとドンごろーも調べてみます。「う〜む。これは誰か敵の陰陽師が放った式神かもしれませぬな」「呪いのこもった札の可能性もあるでござるよ」「ゴンゴンはいろんな奴に恨まれてっからなぁ」「呪われちったずら〜」脅かしちゃダメだってば!

「ひえぇぇぇ〜」

 ゴンはすっかり怯えてしまったようです。

「ゴンゴン何やってんのっ!?」ボンにゃんも来ましたよ。

 行きつ戻りつするので、おデン様は呆れていますね。

 全員で対策会議が開かれます。「放っときますかぁ?」「取れねぇずらよぉ」「どうしましょうか」「面白いんじゃない?」「拙者は関わりたくないのでござる」(コバンは左上の箱の上に居ます)「大騒ぎするほどの事態ではなかろう」おデン様の冷静な判断で、そのまま解散になりました。

「いーんだいーんだ。どうせオレは嫌われ者さっ」「オレは橋の下で拾われた子だしさ」「オカンもみんなもオレがどーなってもいーんだ」「オレはもうおしまいなんだぁぁ!」大げさにスネています。

2021-12-17

321.にゃほん昔話・巣床村のゴンガン爺

 昔々その昔。巣床村の猫浦ちゅう所に、子育て上手な二匹の爺さんが住んでおってな。

 次々に里子を預かっては、面倒をみておった。

 ガン爺さんは賢くて、ゴン爺さんは悪賢く⋯。

 たとえばメシの時に、ガン爺さんは自分の皿を譲って仔猫に先に食わせてやり、ゴン爺さんは仔猫から横取りして自分が先に食っておった。

 ガン爺さんは仔猫をよくしつけて、色々なことを教えてやり⋯。

 ゴン爺さんは仔猫をよく焚き付けて、色々な悪事を教えてやり⋯。

 ゴン爺さんにそそのかされて、ゴミ漁りが見つかり大目玉を食らった者や、進入禁止の蚊帳の中に誘い込まれて絡まっておった者など、皆が悪い事をすればひどい目にあうと、身をもって学ばされていたのじゃった。

 ガン爺さんは、仔猫達が大きくなっても、相変わらず可愛がってやり⋯。

 ゴン爺さんは、仔猫達が大きくなったら、別の意味で可愛がってやっていた。

 そして二匹は今でも、巣床村で幸せに暮らしているそうな。
 めでたしめでたし。

2021-06-05

266.愛の押し売り

 オレは孤独なオトコだぜ。報われない愛に生きる 悲しい放浪者なのさ。

「おデン! オレの愛を受け止めてくれ〜」「やめんか! 馬鹿者っ!!」

「ダンゴっ! オレはオスでも構わないぜっ」「僕はお断りです。寝入るたびに襲うのはヤメて下さい」

「ちっ! オレ様の愛を拒否するとは⋯価値の分からない奴らめ!」アンタにはガンちゃんが居るじゃない。

「ソレとコレとは別だから〜」「トモダチの出来ないガンが かわいそーだからくっついてやってるワケでー」へ〜〜ぇ。逆だと思ってたけど。「オレはみんなに好かれてるのっ」「オカンだってオレが特にお気に入りなんだぜ」

「な〜ぁオカン」「オレ可愛くってたまらんよなぁ」

「オカン! オカン? オレを愛してるよなぁ」「もう愛しまくってるだろ?」「なぁオカン?」

「オカン⋯」「オレを置いてどこいくの?」「オレを捨てないよね?」ママはゴミ出しだって。すぐ戻って来るわよー。

「オカ〜ン!」「オカン!」「オレずっと待ってたよ!」「待ってたんだよー!」

「オカン〜〜!」

「オカ〜ン やっぱオレが一番だなっ?」「オレ様の“アンヨちゅばちゅば”は特別シアワセな時間だよなっ」「なっ? オカン♡」 
 シアワセなのはアンタの性格よ〜。

 

2020-04-17 19:32

243.すべての愛をオレ様に

 ゴンゴンは寝ている時とイタズラしている時以外は、ずっとママを追いかけ回しています。「オカン! オカ〜ン!」「オレを抱き上げておくれよぉ〜」「オレをナデナデしてくれよぉ」

 ママが忙しくしていても、どこまでも付いて来て鳴き続けます。「オカン!オカン! オレ今日もいっぱいゲロして歩いたんだぜぃ」「オトンの書類も崩して遊んだしぃ」「おデンに噛み付いて毛をむしってやったりさぁ」

「今なんて言ったの!?」

「いや⋯だからその」ママに捕まってウリウリされても笑っていますね。

 ママにだったら耳を引っ張られても抵抗しません。何をされても、かまってもらえるだけで嬉しいのです。

 でも他の子がママに甘えていると、遠くからジト〜ッと見つめてますよ。一番若いダンゴ君も、後で必ずイジワルされるのです。

 パパとママが特にモフモフしまくっているドンごろーは、顔を見るたび攻撃されています。「ゴンゴンなんで怒っているずら?」「オメェ〜調子こいてんじゃねーよ!」

 ママに抱っこしてもらっただけで、小さなボンにゃんにも威嚇します。「何よっ! なんか文句あるっ?」「オマエはオトンだけでいいだろぉ?」

 そしてまた「オカン!オカン!」と騒ぎ続けて⋯。

 スキがあれば飛びかかります。

 満足するまで可愛がってもらえたら、ガンちゃんに寄り添って眠ります。
 ゴンが起きるまでは、平和でのどかな我が家です。

2019-11-21 19:57

209.すねころゴンゴン

 ゴンゴンがまたやってくれました。こたつ布団にマーキングしたのです。(オス猫のスプレーは、むちゃくちゃクサイんですよ)

 こたつでは4回目です。洗っても匂いが取れず、捨てた布団は2枚になります。ビニールカバーを掛けていても、わざわざめくってするのです。

 ママの顔色を伺っていますね。悪い事だと承知しています。

 逃げ回るゴンを見て、みんな集まって来ました。

「何かあったのかえ?」「いや⋯ちょっとさ」“ちょっとさ”じゃないでしょ。

 部屋の奥に追い詰められたので、ボンにゃんも心配しています。

「ゴメ〜ンちゃい」謝ってもあんまり反省してない顔ですね。

 ゴンが怯えているので、ドンが間に入ります。「おっかあ許してやってくでよー」懸命に頭を下げています。毎日ゴンに喧嘩を売られて噛まれているのに、ドンはホントにいい奴です。

 ドンに免じて許してもらえたものの、ママを避けて距離を取ります。「オカンまだ怒ってるぅ?」「⋯別に」「でも顔が恐いよぉ」

「怒ってないですっ!!」

「わ〜〜ん」「そんな冷たい目でオレを見ないでくれよぉ」「オレを愛しておくれよぉぉ」すっかりスネてしまいました。

 面白くないので、自分をかばってくれたドンに八つ当たりです。「オメーいい子ちゃんするんじゃねーよ!」「なんずら〜!?」

 こっちでは寝ていたガンちゃんに八つ当たりです。突然襲われたガンちゃんは、びっくりしています。

 ママに見つかると慌てて寝たフリです。ガンちゃんもいい迷惑ですね。
 マッタクもう〜。

2019-04-11 18:14