13.漫画編集者の密かな楽しみ

 サッカー解説の木村和司さんが放送中に何回「うーん」と言うか数えるのが、パパとママの観戦法。以前は試合の間中うなっていた(!?)のに、最近はけっこう喋るのでつまらんそうです。
 国際試合の日は各国選手の国歌斉唱が見逃せません。耳が腐るような音痴ばかりです。ひょっとしてサッカーをやると音痴になるような相関関係があるんでしょうか?
 NFLでは各チームの選手紹介画面に注目。指名手配写真を並べたのかと思ってしまいそうです(引退したマショーン・リンチとか) パパとママは誰が一番アブなそうか吟味します。
 NBAなら人類を超越した存在を探します(レブロン・ジェームスとか) ママはビッグフット調査隊は探す場所を間違っていると言います。ドーピング検査でなくDNA検査が必要な気がするそうです。

 二人でスポーツ観戦出来るようになったのは、パパが定年退職してからです。今でも仕事は続けていますが、以前のような寝に帰って来るだけという状態は無くなりました。
 家でゆっくりテレビを見られるようになったパパが、一番気にしているのはNHKの天気予報の斉田さんです。メガネを掛けていたりいなかったりします。
 ママが何かのサインかもと言うと、パパは家で見てる奥さんに今夜ごはんを食べるかどうか合図をしてるんではと言います。どうしても気になってしょうがないんだそうです。誰か知ってる人が居たら理由を教えて下さい。

 猫達と過ごす時間も出来たパパは、よくドンごろーを捕まえます。ドンはパパの前を通る時だけ急に走るようになりました。

「 おっとう!! 顔を引っぱるのはやめてぐでーっ」

 今まで猫が欲しいと言うのはママでしたが、パパも退職祝いに仔猫が欲しいと言い出しました。前から黒猫を飼いたかったんです。
 そしてある日ボンベイという種類の仔猫を見付けます。

2016-11-04 19:10 

35.猫本退屈男

 ドリームジャンボ宝くじを買ったパパには、頭の痛い問題があります。ママは宝くじが当たったら、ブロレス団体が欲しいと言っているのです。
 昔ママはテレビで、宝くじの当選金で田舎のブロレス団体(レスラー6人くらい)を手に入れたアメリカ人を見てから、憧れ続けています。(ちなみにこの人は、これが原因で奥さんと離婚したそうです) 堅実な老後資金にしたいパパとは意見が合いません。当たってもいない宝くじで、もめ続けている意味のない夫婦です。

 家に居る時間が増えてからママは、「新聞を取って来て」とか「ゴミを捨てて来て」とか、何かとパパに頼もうとします。パパは暇にしてる訳じゃありません。大事な仕事の試算などをしているのに、猫がケンカしているなどと言いに来ます。

 猫達もパパが居るのが嬉しくて、まとわり付いて困らせます。しかし「ぶんぶんキャッツ」では、ママ派が強いのではないかと気付きました。パパが大好きなボン。パパが選んだバンと、その相棒のダンの三匹がパパ派。けれどママ派には、ボス猫のドン・女王様のデン・宇宙猫のガンと、重要人物ばかりが押さえられています。どっちにも良い顔をするゴンゴンは置いておくとして、おデン様に逆らえないダンゴ君の立場もビミョーです。 結局ママ派に負けているような気がするパパなのです。

2016-12-05 20:40 

38.漫画編集者の脚本教室

 レンタルDVDを借りる時、よく似たタイトルの別の物と、間違えそうになった事はありませんか? (死霊館➜怨霊館とか)この手のDVDは大抵、間違えてしまった自分が情けなくて涙が出るようなC級作品です。泣ける映画をお探しの方にオススメです。

 漫画編集者のパパは、普段から映画・TVドラマ・小説などについて、良い点悪い点を考えて話します。編集の仕事は原稿の依頼や受け取りだけでなく、企画段階から漫画家と一緒にアイデアを練ったり、アドバイスをしたりするのです。

 このクセが付いている為、ママが思い付くどうでも良いヨタ話にも、いらんチェックが入ります。指摘しないと気が済まない職業病なのです。
「君の縄」(ドMの少年が、緊縛名人の少女と出会ってシバかれる奇跡の純愛物語)➜即刻却下
「老婆の休日」(スリを生業にするバァさんが、偶然拾った王子に世間のキビシさを叩き込んで感謝される感動物語)➜笑いをかみ殺しながら却下
「ティファニーで当直を」(ブランド店の警備員が、夜勤明けに店の前で金持ちの女性と知り合う逆玉の輿サクセスストーリー)➜却下

 ママはブロではなくただの変なオバハンだというのに、何をムキになってきちんと直そうとするのでしょう?
 おかげでママは ブログを書くのにも、パパの直しが入るのではないかと気になって、戦々恐々としているのです。

2016-12-12 18:32 

49.レッツ・ゴー「東映時代劇」

  パパが子供の頃好きだった「東映時代劇」は、ツッコミどころ満載の楽しい映画ばかりです。洞窟に入るシーンと出てくるシーンで着物が替わっているなど、有名なエビソードがいっぱいあります。ママのお気に入りは「旗本退屈男」です。話はどうでもよくて(!?)市川右太衛門さんの踊りを見たいのです。
 物語が佳境に入ると必ずと言っていいほど、広い屋敷の一角に、大きなハリボテの置かれた舞台が出て来ます。中に右太衛門さんが隠れているお約束なのです。華やかな音楽が始まりハリボテが割れると、中から現れた右太衛門さんが、太っといボディで軽やかなステップを踏みます。アメージングなダンスです。

 ママは月形龍之介さんの、ビシッ!と腰の入ったカッコイイ殺陣にもシビれていましたが、真剣を使っていたと聞いてぶっ飛んでしまいました。品格のある立派なお方と思っていたのに、アブナイ爺さんだったのでしょうか? そういえば月形さんと笠智衆さんは、最初から年寄りでしたね(!?)

 この時代の映画でお色気を振りまくのは、女優ではなく男優の役目です。立ち回りの時ガバッと脚を開いて、ふんどしをピラピラ見せてくれる決まり(!?)になっています。東映以外でも「ふんチラの王」市川雷蔵さん他そうそうたるスター達が「ふんどしピラピラ」を披露しています。昔は男のハダカに価値があったんですね。

 ちなみにパパが見ていたのは「はやぶさ奉行」(遠山の金さん)です。ドンごろーとコバンが見ているのは「猫侍」ではありませんよ。(念の為)

2017-01-06 21:47 

73.MANGATRIX

 定年退職してからママに「猫本退屈男」などと言われていたパパは、暇にしていた訳ではありません。委託された色々な仕事や、自分の会社設立準備をしていました。1月末にやっと「MANGATRIX」という出版社を立ち上げ、第1弾の作品を準備中です。

 上の写真は会社のホームページのキャラとして「小嶋伸さん」に描いていただいた「まんぷくさん」のピンズ。小嶋さんが贈って下さったものなのに、ピンズマニアのママが速攻奪取して行きました。レア物でしかも猫なら、ママが見逃すはずはないです。

 パパは集英社でヤングジャンプの創刊スタッフから、ベアーズクラブやビジネスジャンプ・ヤングジャンプの副編集長を経て、ウルトラジャンブの創刊編集長を務めました。オタクに強い編集者と言われつつ、本人は全然オタクじゃないので困っています。

 2枚目と3枚目は、パパが出張で行った上海で撮って来た写真。

 ママが喜ぶので、仕事で行く先々で、猫を撮影して来るのです。

2017-03-10 20:34