210.子猫どこの子?

「ゴンゴンまだ落ち込んでいるだか?」「オレはオカンに愛されてねーのよ。橋の下で拾われた子だからさぁ」

「えっ! ゴンゴン オラの兄ちゃんじゃないのけ?」「オメーだってもらわれて来た子なんだぜぃ」「嘘ずら!? そんなはずないずら!」

「おデンはどっから来たか覚えてる?」「どこの宮殿か覚えてはおらぬが貴族猫は乳母に預けられるのが普通じゃからの」「僕覚えてますよ。忍者養成虎の穴みたいな所に閉じ込められてました。奥さんが僕を見込んで連れて来てくれたんです」「んじゃコバンは?」

「う〜〜む」「拙者はその⋯」「確かどこぞの修行場にいたはずでござるが⋯」

「アタチは猫さらいに捕まってたら ととちゃまが助けてくれたのよ」

「それは違いますよ。あなたは私とギンさんの娘です」「へっ!? ガンはギンとそーゆーコトしてたんか!」「そういうコトとは何でしょう?」

「私はギンさんを深く愛しておりました。彼女がいなくなって寂しいので子供が欲しいとお祈りしたのですよ」「願いが通じてギンによく似た短〜いアンヨのボンにゃんが来たのです」「あの〜。殿下。それは〜」

「ガンザニア王宮には王子が100匹もいるもんで、これ以上王族が増えると困るっちゃ。王子達に聞かれても子作り方法はテキトーに誤魔化せって言われててさ〜」

「何ですと! ボンは私の子ではないのですか?」

「コウノトリが運んで来るのもキャベツ畑で見つけるのもみんなみんな嘘なのですかっ!?」

「まあまあ。落ち着けって」

「でもぉ⋯。オラこの家しか覚えてねぇもん。だからオラはおっかぁの子にちげぇねえだよぉ」「アンタだけ かかちゃまの子なんてありえる?」「オラとおっかぁは体型だってそっくりずら!」「それは確かねっ。ボケまくってるのも同じだわっ」「オラは絶対実の子ずら!!」

「おっかぁはオラのホントのかかぁずら?」「そうよ私があんたのママよ」「オラ達みんなこの家の子猫なんずら?」「もちろんそうよ」
 みーんなうちの子なんですよ。

2019-04-18 20:00 

209.すねころゴンゴン

 ゴンゴンがまたやってくれました。こたつ布団にマーキングしたのです。(オス猫のスプレーは、むちゃくちゃクサイんですよ)

 こたつでは4回目です。洗っても匂いが取れず、捨てた布団は2枚になります。ビニールカバーを掛けていても、わざわざめくってするのです。

 ママの顔色を伺っていますね。悪い事だと承知しています。

 逃げ回るゴンを見て、みんな集まって来ました。

「何かあったのかえ?」「いや⋯ちょっとさ」“ちょっとさ”じゃないでしょ。

 部屋の奥に追い詰められたので、ボンにゃんも心配しています。

「ゴメ〜ンちゃい」謝ってもあんまり反省してない顔ですね。

 ゴンが怯えているので、ドンが間に入ります。「おっかあ許してやってくでよー」懸命に頭を下げています。毎日ゴンに喧嘩を売られて噛まれているのに、ドンはホントにいい奴です。

 ドンに免じて許してもらえたものの、ママを避けて距離を取ります。「オカンまだ怒ってるぅ?」「⋯別に」「でも顔が恐いよぉ」

「怒ってないですっ!!」

「わ〜〜ん」「そんな冷たい目でオレを見ないでくれよぉ」「オレを愛しておくれよぉぉ」すっかりスネてしまいました。

 面白くないので、自分をかばってくれたドンに八つ当たりです。「オメーいい子ちゃんするんじゃねーよ!」「なんずら〜!?」

 こっちでは寝ていたガンちゃんに八つ当たりです。突然襲われたガンちゃんは、びっくりしています。

 ママに見つかると慌てて寝たフリです。ガンちゃんもいい迷惑ですね。
 マッタクもう〜。

2019-04-11 18:14

206.ゴキゲン ドンごろー

「ドンごろーだよ。オラお日向ぼっこが好きずら〜」「ヌクヌクして気持ちいいだなぁ」

「おデンも大好きずら〜」「わらわは嫌いじゃ」

「ガンちゃんも好きなんだよ」「ガンちゃんは子猫の頃から毎日オラをナメナメしてくれるだ」「だからオラのお顔はピッカピカずら」

「あとは おっかあにモフモフしてもらえばゴキゲンだよ」

「キモチよーく いい夢見て寝られるずら〜」

「おっとう! 顔の皮を引っ張るのはやめてくでっ」

「お日向でヌクヌクしてー」

「おデンと遊んでー」

「ガンちゃんに甘えてー」

「おっかあにモフモフ」

「おっとう!! 顔をムニュウするのはやめてくでっ」「寝れなくなっちまうでねえかぁ」

 アンタにそこで寝られると、地響きのような大いびきで、眠れないのはパパの方なんですっ。

2019-03-20 18:08 

205.ぶんぶんビフォーアフター

 うちに来た当時のボンにゃん。それはもう可愛かったんですよ。

 うちに来て1時間後のゴンゴン。ゴンの相手で疲れ切ったパパの目には後悔がにじみ、笑顔を作ろうとした口元も引きつっていたのでした。

 10年後のゴンゴン。少しくたびれたオヤジになっていますが、獰猛な野生動物が普通の猫になった程度の衰えです。むしろワル賢さは増していますよ。

 うちに来たばかりのガンちゃん。何だか目つきがコワイですね。

 10年後。毛色がかなり濃くなり、ますます不気味になっています。

 うちに来た日のドンごろー。ちっちゃいですね。

「オラはどんどんカワユクなっているずら〜」

 うちに来て間もないおデン様。まだ王女です。

「わらわは女王に即位して貫禄が出ておるのじゃ」

 うちに来た頃のコバン。

「拙者は変わらないのでござる」アンタはまだ子猫なんだったわね?

 うちに来て1週間ほどのダンゴ君。

「僕も変わっていませんよねー」少しも変わってないかなぁ?

 そしてボンにゃんは大人になっても愛らしいままです。

2019-03-14 00:02 

204.スタートリック・チームの危機!

「最近チームにたるんだ者が見受けられ、正体に気付かれそうな事態も発生しています」「我々は私一人のフリをしてこの家に居候しているのですから、本当は何匹もいると悟られては困るのです」

「へぇぇ。そのおマヌケは誰だっちゃ」「クスさん知っとる?」

「お前じゃないのか? アン・ワン」

「よぅ! 白玉鳩子ちゃん」「誰が白玉鳩子なのよっ!」「オイラが添い寝してやるっちゃ」「あんたガンちゃんじゃないでしょ」「なぁに言ってるっちゃ。グフフ殿下に決まってるっちゃよ」

「バカかオメーは!! グフフ殿下は自分で殿下とは名乗らんわい!」「親父だってアブねーだっちゃよ」

「オラも一緒に寝るずら〜」「わしに寄るんじゃねーだ! 地球猫めっ!」

「ほおぉ。ワン・アンもアン・ワンも、親子揃って能天気ですなぁ」「お言葉ですが、タバ様にもお気を付けいただきたいものです」

「クンクンクン。匂いは同じみてぇだな。ドンごろーそっちはどうよ?」「尻尾はガンちゃんに見えるだよ」「やめないかお前たち。調べてもボロは出さないぞっ」

「そういうエン・オンだって、この家のPCで勝手に宇宙メールを出すのはマズイでしょう」「えっ!? 僕がメール打ってるって何で分かったのですか?」

「家のニンゲンに見られたらどうするのだ!」「グルル殿下こそ目が宇宙仕様に戻っちゃってますよ」

「とっくにバレてんのにな〜」「今さら何をモメておるのじゃ」

「げっ!」「えっ!」「へっ!」「ひっ!」

「まさか私が宇宙猫だということまでは⋯」

 モチロンみんな知ってますよー。

2019-03-07 22:21