521.先押さえ必勝法

 ダンゴ君は、たくさんご飯を食べて、よく運動してよく鍛えて、強く大きくなり続け⋯。

 今ではドンごろーより大きく、ガンちゃんより太くなりました。

 そしていつの間にかゴンゴン相手でも、頭を押さえるだけで制御する術を、会得していたのです。

 これはウチに来た時から、自分の2倍はあるコバンと、毎日闘って編み出した技です。巨大で熊みたいなコバンが、立ち上がると圧倒的に不利だからです。

 まず上のポジションを取って、優位に立とうとします。上ってこないようにペチペチしています。

 上手く押さえられない時は、突いた隙に逃げます。

 ドン親方の指導のもと、頭押し戦法の訓練をします。

 そして常に、先手必勝で押さえる練習をした結果⋯。

 この見事な制御術をご覧あれ。

「僕にはもう恐いものなんてありませんよ」「だってコバンが立ち上がっちゃったら勝てないんでしょ?」「そ、それはまぁ⋯なんというか⋯」

 気の強さでは勝っているので、いつか倒せるかもしれませんね。

2025-10-13

490.浮世絵にゃんこと踊ろう!

 工事中の道路で、浮世絵にゃんこ達が踊っています。

 このような画像はAIにプロンプト(指示文)を入れれば、そのまま1枚の画像の完成形で出てくると思っている人が、多いのではないでしょうか。

 実際は違います。

 1枚絵で出力されたものでも、プロンプトを変えながら、そのつど数枚から数十枚作ってみた中から選んで、細かい修正加工をしています。大抵の場合は、パーツごとに製作して何枚も組み合わせているものです。

 この場合はまず、↑左上参照画像をプロンプトと共に入れて、踊る猫画像を個別に出します。まったく使えないダメ画像やバケモノ化画像をのぞいて、15点ほどの中から5枚選んで切り抜きます。

 背景も、左の画像から浮世絵テイストの絵に変えた上で、右の画像になるまで「生成塗りつぶし」(選択した範囲内をAIが描き変える)を繰り返しています。AdobeのAI Fireflyは、参照画像(自分に権利があるもの)を入れられるようになってから、便利になりました。

 浮世絵風の参考には「スケートボード猫」の絵を使っています。

 猫達の配置が終わったら、↑背景のうるさい部分の赤や足袋などの色を変更したり、明るさを調整したりして、最初の画像が出来上がります。

 踊る猫2枚目は、住宅街を浮世絵風背景にします。↑同じ構図で少しずつ違うものが出てくるのが分かりますね。右下を使います。

 ↑左の参照画像を入れて、10枚ほどの猫を個別に出して選びます。全員足元が切れています。拡張生成で足が見えるようにし、↑右上猫のお腹の柄も直しておきます。

 ↑切り抜いた猫を配置したら、全体にブルー系トーンで寂しいので、左の屋根と右の植え込みに松の木を植えて色と明るさを足し、完了です。

 3枚目は広場を作ります。↑左上が元画像で、右上のように、建物を現代的に建て直し、広場部分もコンクリートを流し込みます。左下では色を変えています。右下で、空部分の遠景に山並みと雲を加え、左の看板に意味不明ロゴを書いています。

 個別に切り出した猫達を加えて完成です。

 4枚目画像を作るのにあたって、ダンゴ君を振り付け指導に呼びましたが、皆いい加減でちゃんと踊れません。↑尻尾の生えている位置もオカシイです。尻尾は付け替えておきました。

 メインダンサーの2匹は頑張っています。向きは何故かお手本と逆です。

 ビルの中庭で踊ってもらいました。

2024-09-03

489.僕のにゃつ休み

 ダンゴ君が、夏休みの絵日記を書いていました。

 浮世絵風なタッチですね。

[7月のめちゃ暑い日] 僕はコバンと「ニホン庭園」に行って、途中ではぐれてしまいました。

[8月のすっごい暑い日] 僕はコバンとモノレールに乗りに行って、途中ではぐれてしまいました。乗り遅れたコバンは、お昼寝をしているロボットを見たそうです。

[8月のとんでもなく暑い日] 僕は橋の上から、大ダコが泳いでるのを見ました。僕と目が合ったら、寄ってきたので逃げました。

[8月の超ド級に暑い日] 僕は運河で、ネコウラザウルスが泳いでるのを見ました。ネコウラザウルスは、昼間はあんまり出てこないです。

[8月のたまんなく暑い日] 僕はビーチで、サーファー猫を見ました。「台風が来て波が高いから、海に入っちゃダメだよ」と注意されました。

[8月の超絶豪雨の日] 僕はウチの窓から、稲光を見ました。奥さんに「今年はゲリラ雷雨が多いから、外を歩き回ってちゃダメよ」と注意されました。

2024-08-24

430.にゃほん昔話・小熊兄弟 相撲の稽古

 昔々その昔。巣床村の猫浦ちゅう所に、黒と灰色のこぐま兄弟がおってな。毎日相撲を取り合って技を磨いていたそうな。

 黒熊の蛮八は他の熊達に「耳がとんがった変なヤツ」と除け者にされてここに来たのじゃが、巣床の猫達にも避けられておった。「拙者はクマではござらん」

 ひとりぼっちの蛮八の為に、耳が折れた灰色熊 弾九郎も貰われて来たのじゃ。「僕もクマじゃないですぅ」

 変わり者の二人はすぐに意気投合すると、いっしょに大きくなっていき⋯。「僕達クマじゃないし〜」「変わり者でもござらんよ」

 力を持て余すこぐま達は、鈍五郎親方に入門して、毎日指導を受けてな。

 疲れた時は、頑四郎に面倒を見てもらうようになったのじゃ。

 上達すると、巣床院お伝様の前で立ち合いを披露し⋯。

 力量が認められて、警備の仕事が与えられたそうな。

 厳しい白玉小ぼん姐さんに怒られることも多かったのじゃが⋯。「後ろもしっかり警戒なさいっ!」「前も後ろも見張るのでござるか」「後ろは僕に任せて下さいっ」

 こぐま達はそれからも、毎日欠かさず稽古を続けたので、親方ももう何も言わなくなったでな。

 やがてマムシの権三に襲われても負けないほどに成長し⋯。

 ついには権三と対等に戦うまでに強くなったのじゃった。

 そして二匹は今でも、巣床村で幸せに暮らしているそうな。「でも僕達 今でも下っ端のままですよね」「夜回り組から少しも出世しないでござるな」

2023-06-24

358.ヨガの影丸

 ※タイトルに意味はありません。

 忍者ダンゴ君。いつもストレッチや準備運動を入念に行います。

 まず寝っ転がって足をほぐしたら、パトロールに出発。

 辺りを観察する合間にも足踏み。

 タワーで見張り中も軽く運動します。

 パパに書類の番を言いつけられたら、油断なく守っていますね。

 ダンゴ君は仔猫の頃から、自分より大きなコバンと戦いの練習をして⋯。

「あとワンセットじゃ!」「えー!?」「ほれ! イッチ・ニィ・サン・シッ!」

 ゴンゴンやおデン様の指導の下、腹筋などの筋トレにも励んできました。

ゴンゴンと格闘技実習。
毎日やります。負けてません。

 そしてついに、ゴンをひるませるまでに強くなりました。

 寝るときも目を開けて、警戒を怠らない立派な忍者に成長したのです。

2022-02-06