409.にゃほん昔話・王女と侍女の物語

 昔々その昔。巣床村の猫浦ちゅう所に、王女とその侍女が住んでおってな。毎日仲良く寄り添っておったそうな。

 王女はこの侍女を大変可愛がっていてな、仔猫の頃は毎晩一緒に寝ていたのじゃった。

 ところが侍女が成長すると⋯。

アタチは侍女なんかじゃないわっ!
侍女でなければ何だというのじゃ

「ネルダス侯 そちが育てた娘が、わらわに従わなくなってしまったぞ」「私は愛情込めてよく躾けたつもりですが、反抗期なのかも知れません」

「アタチは侍女じゃないのっ」「侍女じゃ」「侍女じゃないってば!」「わらわが侍女だと言ったら侍女じゃ!」王女が王位に着く頃には、二人の仲はすっかり悪くなってしまってな⋯。

 困り果てた女王は、家臣達になんとかするよう命じてみた。「拙者は性格を直すような呪術は会得しておらんのでござる」「僕にもムリですぅ。彼女凶暴なんだもん」

「ドンなら言うことを聞かせられるのではないか?」「オラ子猫は相手にしねぇだよ〜」

 結局役に立たない家臣達は、全員女王に叱られたのじゃった。

「切れ者のネルダス侯にも策がないとは」「わしゃワン・アンだがやー」

 そんな訳で女王がどうしたかというと⋯。

 すっかり諦めたのじゃな。

 そして二匹は今でも、巣床村で幸せに暮らしているそうな。
 めでたしめでた⋯「アタチ侍女じゃないからっ」「侍女なのじゃ」 「おねーちゃんミルクで顎の下ガビガビになってるわよっ」「お前こそ目ヤニがついておるわ」

2023-01-28

395.イベントスルーはダメにゃ

 おデン様ツノを出してお怒りです。「10月23日は建国記念日(ブログ開設日)ではなかったのか?」「またパーティをスルーしおって!」「今年は隠し芸大会をやろうと思っておったのじゃぞ」それは残念でしたね。ママはPC不調でそれどころじゃなかったみたいよ。

 ダンゴ君は“輪くぐり”の練習をしていたのです。

「拙者は“まっくろくろすけ”をやろうかと⋯」まっくろくろすけはやらなくて良いです。

「しかし拙者の晴れ舞台のハロウィンも記事がなかったのでござるよ」「トリート袋を下げて待っていたでござるに」コバンそれトリート袋じゃなくて幼稚園バッグだと思うよ。

「準備万端だったのでござるよ」「いろんなポーズをして画像も作ってもらっていたのでござる」

「こんなのとか⋯」

「こんなのもあったでござる」また来年頑張ろうねー。

 でもおデン様は一応芸を披露なさるそうです。

「わらわの“フォースで紙飛ばし”はどうじゃ!!」

 女王様には[必ず拍手]して差し上げなければなりませんので、よろしくお願いしますね〜。

2022-11-04

348.にゃほん昔話・巣床村のドン親分

 昔々その昔。巣床村の猫浦ちゅう所に、鈍五郎と名乗る若者がやって来てな。いつかこの国の王になろうと、大志を抱いて暮らしておった。

 けんど若者の前には、悪賢く意地の悪い強敵が立ちはだかってな。

 二匹は毎日数えきれないほどの争いを繰り広げただよ。

 そんでも鈍五郎は、戦いに勝ち続けて、ついに悪者を屈服させただなぁ。

 巣床村に平和が訪れたように見えただよ。

 ところがある日、巣床院お伝と名乗る別の敵が現れてな。王座を奪うと宣言したのじゃ。

 彼女をひと目見た鈍五郎親分は⋯。

「子分になることにしたんだよー」

「だって お伝かわゆいんだもん♡」

 こうして手下を手に入れたお伝は、女王としてこの国を治めるようになってな。

 二匹は今でも、巣床村で幸せに暮らしているそうな。
 めでたしめでたし。

2021-12-03

307.いつもニャンにゃんニャンコの日

 おデン様ご機嫌ナナメになっておられます。「オスどもが、ぐるぐるワールドなどとアホな催しを開いている間に、猫の日(おデン様の誕生日でもある2月22日)が過ぎてしまったのじゃ」「わらわが国民に挨拶する日だったのに、また出番がなかったではないか」

「えっ!?また長い挨拶をなさるのでござるか」「今度は何時間でしょう」「オラは聞きたいけど⋯」「アタチ知らなーい」

「挨拶はもうどうでも良いのじゃ」「皆で祝おうと思っていたのに、乳母が何も用意しなかったのじゃ」忘れてた訳じゃないみたいですよ。

 インスタにはちゃんとポストしてたし⋯。

 猫の日記念に“猫魂コレクション”も増やしたそうです。

「猫の日を言い訳に乳母の趣味で買っているだけであろう?」

「我々はいつものご飯で、何ももらえなかったではないか」

「オレがこの箱をプレゼントしてやってもいーんだぜ」ゴンゴンそれアンタの物なの?

「この袋で良ければあげるわよっ」「こちらに新しい袋もあるでござるよ」そっちはパパのでしょ。

 パパもチーズをくれましたね。「残ったら僕が片付けてあげますから〜」

「祝日がなくとも、いつもそんなに悪い日ではないな」そうですよ。

 スットコランドは毎日が猫の日なんですから〜。

2021-02-26

258.にゃん・ニャン・にゃんでじゃ~?

  おデン様 朝から少し御機嫌ナナメです。

「今日は何の日か知っておるか?」「わらわの誕生日⋯つまり猫の日なのじゃ」そうでしたね。去年から誕生日をやめて、すべての猫のお祝いの日に決めたんでしたね。(注・元々猫の日です)
 とりあえず国旗を掲揚しましょう。

※スットコランド国旗「猫色十字」は、すべての猫の幸せを願って作られました。

「大事な行事なのに、乳母が何も用意しようとしないのじゃぞ」「アタチ様子見てきまーす」

「コバンどうじゃ。動きはあったか?」「殿も奥方様も忙しそうでござる〜」「ふたりともボケ気味でござりますから忘れておいでなのでは?」よりによってコバンに、ボケって言われたくないですねー。(パパの会社の税務申告でバタバタしてるみたいです)

「結局いつものご飯ではないか」「オラ腹へったからコレ食うだよー」

「美味しそうなもの盗んじゃいましょうよ」ダンゴくーん いけませんよー。

「パーティがないと退屈です」「新型コロナで自粛なのでしょうか」ママはくしゃみと鼻水がひどくてお疲れだしねー。

「もう良いっ!」「乳母が来なくても わらわにはクママがいるのじゃ!」でもそのクマも、ママからのプレゼントじゃなかったかしら。

「つまんねーから みんなでイタズラしちゃおぅぜぃ!」

 こらゴンゴン! やめときなさいよっ!!

2020-02-22 21:22